尿検査で分かる主な疾患と微生物感染
腎臓は血液中の水溶性老廃物や毒素を濾過して尿として排出する重要な臓器です。尿検査は、尿路や腎臓の疾患はもちろん、体内のさまざまな異常を簡易に把握できる有用な検査です。
尿の構成と意義
尿は水分に加えて、体内で生成された老廃物や毒素が混ざった複雑な溶液です。腎臓が全身の血液を濾過するため、尿中の化学成分や微細な構造を調べることで、血液中の異常や臓器の機能状態を推測できます。
代謝異常の検出
尿中に異常な量の糖類(例:ブドウ糖、ガラクトース)が検出されると、血中の同成分が増加している可能性があります。糖尿病やガラクトース血症などの代謝疾患は、尿検査で早期に兆候を捉えることができます。
微生物感染の診断
顕微鏡検査により、尿中に細菌や真菌といった微生物が存在するかを確認できます。感染が腎臓から膀胱、尿道まで広がっている場合、尿中に微生物が検出されます。
腎不全の兆候
腎機能が低下すると、血液濾過速度が遅くなり、タンパク質が尿細管内に蓄積します。顕微鏡で見ると、透明な円筒状のタンパク質(『キャスト』)が観察され、場合によっては細菌や細胞が付着していることもあります。
その他の感染症
腎臓以外の部位で起こる感染症でも、原因微生物が血流を通じて尿に排出されることがあります。たとえば、レジオネラ症(レジオネラ肺炎)は尿検査で検出しやすく、診断の一助となります。
