尿道・前立腺・膀胱の障害と治療
尿路系の障害は痛みや不快感を伴い、生活の質を大きく低下させます。多くの患者は排尿が困難になるなど、日常生活に支障をきたします。
尿道の障害
尿道は膀胱から尿を排出する管で、男性では精液も通ります。女性で最も一般的な尿道障害は尿道炎で、排尿時に痛みを伴います。男性では、尿道の先天的異常である尿道下裂(ヒポスパディア)や尿道上裂(エピスパディア)が見られます。男性も尿道炎を起こすことがありますが、女性ほど頻繁ではありません。
尿道障害の診断
主に局所麻酔下で行う膀胱鏡検査(シストスコピー)により、尿道や膀胱の状態を直接観察します。検査中に結石が見つかった場合は除去するか、薬物療法が選択されます。治療は原因菌や炎症の程度に応じて抗生物質や外科的処置が行われます。
前立腺の障害
前立腺はくるみ大の腺で、精液の生成に関与します。膀胱のすぐ下に位置し、尿道を取り囲んでいます。加齢とともに前立腺に炎症(前立腺炎)、良性前立腺肥大(BPH)、前立腺がんなどの障害が増加します。前立腺が肥大すると尿道が狭くなり、排尿が困難になります。
前立腺の診断と治療
主な症状は排尿困難、疼痛、骨盤部の不快感、頻尿、残尿感、失禁などです。泌尿器科医は直腸指診、血液検査(PSA)、超音波検査、MRI などで診断し、必要に応じて薬物療法(α遮断薬、5α還元酵素阻害薬)や手術(経尿道的切除術、前立腺全摘除術)を行います。
膀胱の障害
膀胱に関わる主な障害は以下の通りです。
- ストレス性尿失禁:笑い、咳、性行為、前屈などの動作で尿が漏れる。
- 尿失禁・膀胱コントロール障害:高齢者だけでなく子どもにも見られ、米国では年間2500万人以上が罹患しています。
- 尿路感染症(UTI):細菌が尿路に侵入し増殖することで起こります。
- 膀胱がん:膀胱内に腫瘍ができ、粘膜細胞を侵す疾患です。
膀胱の治療
失禁には骨盤底筋トレーニング、エストロゲン療法、重症例では手術などの非侵襲的治療があります。感染症は抗生物質で、腫瘍は外科的切除や放射線・化学療法が選択されます。症状に応じて泌尿器科医と相談し、最適な治療法を決定することが重要です。
