原因

膀胱尿路感染症は、主に大腸に常在する大腸菌(E. coli)が尿道から膀胱へ侵入して起こります。肛門と尿道は解剖学的に近く、性交渉やトイレ後の前後逆の拭き取りが細菌の移動を助長します。また、妊娠・閉経後のホルモン変化やカテーテル使用、免疫低下もリスクを高めます。

症状

症状は急に現れ、以下のような兆候が見られます。

  • 頻尿・残尿感
  • 排尿時の灼熱感
  • 血尿や濁った尿、強い臭い
  • 下腹部や骨盤の違和感・圧迫感
  • 軽度の発熱

診断

医師は尿検査を実施します。診察前に抗菌パッドで外陰部を清拭し、清潔な容器で中間尿を採取します。尿は血液や白血球の有無を調べ、培養に回して原因菌を特定します。

治療

尿中に血液が認められた場合は抗生物質が処方されます。代表的な薬剤はアモキシシリン、シプロフロキサシン、レボフロキサシンなどで、投薬期間は3日から2週間です。症状緩和のため、痛み止め(例:AZO、ウリスタット)を併用することもあります。処方された薬は必ず全量服用し、細菌の完全除去を目指してください。

合併症

治療が遅れると、膀胱から尿管を経て腎臓へ細菌が上行し、腎盂腎炎を引き起こす恐れがあります。腎臓への感染は激しい疼痛や腎機能障害を伴うため、初期症状が出たら速やかに受診しましょう。

予防・対策

以下の生活習慣が予防に有効です。

  • 1日1.5〜2リットルの水分を摂取し、膀胱を頻繁に洗浄する。
  • クランベリージュースは膀胱壁への細菌付着を抑える可能性がありますが、科学的根拠は限定的です。
  • 性交後はできるだけ早く排尿し、細菌を洗い流す。
  • トイレ後は前から後ろへ拭くことで尿道への細菌侵入を防止する。