尿路感染症の種類と対策

尿路感染症(UTI)とは、膀胱・腎臓・尿道など尿路系のいずれかで起こる感染症です。女性は男性に比べて感染リスクが高く、20歳以上の女性の約13.3%、男性は約2.3%が毎年罹患しています。年間で約1,480万人が尿路感染症にかかっています。

膀胱炎(Cystitis)

膀胱炎は膀胱の炎症で、主に細菌が原因です。女性で最も頻繁に見られるUTIです。症状としては、頻尿・強い排尿欲求、排尿時の灼熱感、血尿、腹部痛、濁りや強い臭いのある尿、そして低熱が挙げられます。放置すると腎臓へ感染が拡がり、重篤化する恐れがあります。

腎盂腎炎(Pyelonephritis)

腎盂腎炎は腎臓の感染症で、膀胱炎が適切に治療されないまま腎臓へ細菌が移行した場合や、カテーテル使用が原因で起こります。背部・側腹部・鼠径部の痛み、頻尿・排尿時の痛み・灼熱感、発熱、膿尿・血尿、吐き気・嘔吐などが典型的な症状です。治療が遅れると血流に乗って全身に広がったり、腎機能が永久的に損なわれることがあります。

尿道炎(Urethritis)

尿道炎は尿道に細菌またはウイルスが感染して起こります。男性では血尿や血精、排尿時の痛み、異常分泌物、頻尿、鼠径部のかゆみ・腫れが見られます。女性は腹痛、排尿時の灼熱感、発熱・悪寒、骨盤部の痛みが主症状です。尿路感染症の中で唯一、男性に多いタイプとされています。

診断

症状が類似しているため、医師は問診・身体検査に加えて血液検査、尿検査を行い、痛みの部位を特定します。腎臓の異常が疑われる場合は画像診断(超音波・CT)を実施することがあります。また、膀胱内視鏡検査(シストスコピー)で直接膀胱の状態を観察することもあります。

治療

感染の種類に応じた治療が行われます。細菌性のUTIは抗生物質が第一選択です。腎盂腎炎など重症例では点滴による抗生剤投与が必要になることがあります。ウイルス性の場合は自然に経過を待ち、痛み止めで対症療法を行います。治療中は性行為を控えることが推奨され、特に尿道炎は性交時に感染が拡大しやすいため注意が必要です。

尿路障害 - 関連記事