膀胱排尿障害の原因と対策
膀胱排尿障害(尿閉)は、膀胱に尿がたまり、正常に排尿できなくなる痛みを伴う状態です。急性尿閉は突然の排尿不能、慢性尿閉は長期間にわたる排尿困難として分類されます。主な原因は、尿路の閉塞や神経伝達の障害です。男性では前立腺肥大、女性では感染症が最も一般的です。以下に主な原因とそのメカニズムを解説します。
前立腺肥大(良性前立腺肥大)
- 加齢に伴い男性の前立腺が肥大し、尿道を圧迫して尿の流れを妨げます。膀胱に過度な負荷がかかり、長期にわたると膀胱の収縮力が低下し、排尿が困難になります。
神経系の障害
- 膀胱の感覚神経や排尿を制御する中枢神経が損傷すると、膀胱が満杯になっても脳へ「排尿のサイン」が送られません。出産、糖尿病、骨盤外傷、脳卒中や頭部外傷などが原因となります。
薬剤の副作用
- 抗ヒスタミン薬、抗コリン薬(胃腸の痙攣止め)、抗うつ薬などは膀胱の神経伝達を抑制し、尿の排出を妨げることがあります。使用中に排尿障害を感じたら医師に相談しましょう。
手術後の一時的な尿閉
- 全身麻酔や局所麻酔は神経受容体を一時的に鈍らせます。そのため手術後12〜48時間程度、膀胱がうまく働かず尿閉が起こりますが、麻酔が切れると自然に回復します。
感染症
- 尿道や膀胱が細菌感染すると炎症で腫れ、排尿経路が狭くなります。重症化すると尿道が完全に閉塞し、排尿が不可能になることがあります。女性は男性より感染リスクが高いです。
その他の原因
- 膀胱結石:膀胱内にミネラルが沈着し、結石が尿道に詰まると排尿が困難になります。
- 便秘:大腸内の硬い便が骨盤内で尿道を圧迫し、尿道が閉塞することがあります。
- 恥骨部外傷:外傷により尿道が狭くなることがあります。
膀胱排尿障害は多くの場合医療的な介入が必要です。症状が疑われる場合は早めに泌尿器科を受診し、適切な診断と治療を受けましょう。
