帯状疱疹の治療法と対策

水痘にかかったことがある人は、帯状疱疹になるリスクがあります。帯状疱疹は水痘と同じウイルス(帯状疱疹ウイルス、Varicella‑zoster)によって引き起こされますが、痛みが強く出ることが特徴です。毎年約100万人が帯状疱疹を発症すると推定されており、早期治療が重要です。

原因

水痘を経験した後、ウイルスは神経細胞(脊髄に近い部位)に潜伏し、長期間休止状態にあります。免疫力が低下するとウイルスが再活性化し、皮膚に向かう神経線維を通って発疹を引き起こします。正確な再活性化のメカニズムは不明ですが、免疫低下が主な要因と考えられています。

治療法

帯状疱疹が疑われたら、できるだけ早く医療機関を受診してください。発疹が出てから3日以内に治療を開始すると、症状の軽減と回復が早まります。主な治療は以下の通りです。

  • 経口抗ウイルス薬(アシクロビル、バラシクロビル、ファムシクロビルなど)
  • 抗炎症薬・鎮痛剤
  • 必要に応じて抗うつ薬や神経障害用の薬剤

抗ウイルス薬を早期に投与することで、発疹期間が短縮され、合併症のリスクも低減します。治療の基本目標は、発疹の期間を短くし、傷の治癒を促進し、疼痛や不快感を和らげることです。

帯状疱疹後神経痛(PHN)

帯状疱疹が治まっても、神経が損傷している場合、帯状疱疹後神経痛として長期間続く疼痛が残ります。疼痛は数週間から数年続くことがあり、生活の質を大きく低下させます。PHNが発症した場合は、抗炎症薬や鎮痛薬、神経障害用薬(ガバペンチン、プレガバリンなど)で症状を管理します。

診断と症状の経過

帯状疱疹は大きく2つの段階に分かれます。

  • 前駆期(2〜5日):頭痛、吐き気、寒気、皮膚のしびれ、灼熱感、かゆみ、刺すような痛みが片側に現れます。
  • 発疹期(5〜10日):痛みがあった部位に赤みと腫れが出て、水疱が集まります。水疱は透明な液体で満たされ、数日間続きます。通常は体の片側に限られ、顔、胴体、四肢、ウエストラインなどに現れます。

発疹期は感染力があり、まだ水痘にかかっていない人に感染する可能性がありますが、2週間ほどで水疱は膿に変わり、感染力は消失します。発疹は総計で2〜5週間続くことが一般的です。

合併症

PHN以外にも、帯状疱疹には以下のような重篤な合併症があります。

  • ハッチンソン徴候:鼻先に水疱ができると、眼神経(眼神経枝)にウイルスが侵入しているサインです。眼の腫れや疼痛、視力低下、最悪の場合は一時的な失明につながります。すぐに眼科医の診察が必要です。
  • ラムゼイ・ハント症候群:ウイルスが顔面神経に波及し、耳や口腔、頸部に水疱と激しい疼痛が出ます。聴力低下、めまい、顔面麻痺を伴うことがあります。早期の抗ウイルス治療と専門医の管理が不可欠です。

上記のような部位に水疱が出た場合は、速やかに医療機関を受診し、適切な治療を開始してください。

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