創傷灌流の適切な手順
創傷を灌流するとは、注射器に生理食塩水や処方された液体を入れ、開放創から破片や細菌を洗い流す手技です。骨・関節外科ジャーナルの研究によれば、灌流により細菌数を40〜70%減少させることが示されています。正しい灌流技術を用いることで、手技の効果を最大限に引き出せます。
準備
手を十分に洗浄し、使用する器具はすべて滅菌済みであることを確認します。手が不潔だと、破片や細菌を除去するどころか、創部を汚染してしまう恐れがあります。
清潔な手袋と目の保護具を装着し、患者と自分を創部への直接接触から守ります。患者は座位または傾斜させた姿勢で、灌流液が創部の上から下へ自然に流れ、受け皿に集まるように配置します。
既存のドレッシングがある場合は取り除き、バイオハザード容器へ廃棄します。その後、手袋を外し再度手を洗浄し、新しい手袋を装着します。ブランケットやタオルで患者の体を覆い、創部だけが露出するようにし、液体の飛沫から身体を保護します。
患者への説明
初めて灌流を行う場合は、手順と予想される感覚(痛み、冷感、温感など)を事前に説明し、患者が驚かないように配慮します。予期せぬ反応や不快感を防ぐためです。
灌流手技
灌流後に使用する滅菌ドレッシングをあらかじめ用意し、近くに置いておきます。使用する液体が処方通りか確認し、シリンジに吸い上げます。
シリンジを創部の上端に持ち、ゆっくりと液体を注入します。プランジャーは十分な圧力で押し、破片を浮かせますが、液体がはね返らないよう注意します。
創部全体を十分に灌流し、液が創部のポケットに溜まらないようにします。処理後の排液は透明であることが理想です。
滅菌ドレッシングで創部を覆い、手袋を外して手を再度洗浄します。患者に過度の痛みや異常な排液がないか確認します。
