犬に噛まれた時の対処と感染予防ガイド
犬に噛まれると、一見軽い傷でも深刻な感染症のリスクがあります。速やかに医師の診察を受け、適切な処置を行うことが重要です。
予防策
- 見知らぬ犬に近づく前に必ず飼い主に友好的か確認し、許可を得てから接近してください。
- 犬に触れさせる際は、手を差し出し犬が自ら近づくのを待ち、抱きついたり顔を近づけたりしないでください。
- 犬との綱引きは、犬の性格が確実に分かっている場合以外は避け、犬がうなる、コントロールが取れなくなったらすぐに遊具を離してください。
- 飼い主の許可なしに犬のいる家に入らないようにし、犬が攻撃的な様子を見せたら目を合わせずゆっくり後退してください。
- 犬に襲われそうになったら、地面に伏せて腕で顔を覆い、叫ばずに静止して助けを待ちましょう。
噛まれた時の応急処置
- 温かい石鹸水で傷口を何度も洗浄し、出血が激しい場合はテープや「H」型包帯で一時的に止血・閉鎖し、後日縫合できるようにします。
- 医師が滅菌生理食塩水で徹底的に洗浄するまで軟膏は使用しないでください。
- すぐに医療機関に連絡し、受診の旨を伝えてください。
- 噛んだ犬が近くにいる場合は、落ち着かせて確保し、後日狂犬病検査ができるようにします。
- 野良犬に噛まれたら、地域の動物管理担当へ通報し、犬の捕獲・検査を依頼してください。
- 衝撃やショックで意識が低下する恐れがあるため、必ず他者に同行してもらい、車での移動は避けてください。
医療機関での治療
- 医師は傷口を生理食塩水で洗浄し、唾液や潜在的な病原体を除去します。壊死組織がある場合は除去し、必要に応じて縫合します。
- 顔面の傷は血管が多く、深い裂傷や不規則な傷は形成外科的処置が必要になることがあります。
- 傷が浅く自然治癒が見込める場合は縫合せずに経過観察しますが、感染リスクがあるため注意が必要です。
- 過去3年以内に破傷風予防接種を受けていない場合は、破傷風ワクチンを投与し、顔面筋の麻痺を防止します。
- 噛んだ犬が野良犬で捕獲できない、または予防接種歴が不明な場合は、狂犬病予防接種を開始します。
- 患部は高く保ち、24〜48時間後に再診を受けるよう指示されます。
感染症のリスク
- 犬咬傷は20〜30%の確率で感染し、主にPasteurella multocidaやStaphylococcus aureusなどの多菌種が関与します。
- 酸素性・嫌気性を合わせた28種以上の細菌が報告されており、予防的に抗生物質を3日以上投与することが一般的です。
狂犬病予防接種
- 咬んだ犬が10日間の検疫対象とならない場合、ヒト二倍体細胞ワクチン(HDCV)、吸着型狂犬病ワクチン(RVA)、精製鶏胚細胞ワクチン(PCEC)のいずれかを使用します。
- ワクチンは0日目、3日目、7日目、14日目、28日目に筋肉内投与し、動物が検査で陰性と判明すれば中止できます。
