歯科用ステンレス製器具の概要と主な種類

ステンレス鋼は鉄・クロム・炭素からなる合金で、耐錆性・耐熱性に優れ、オートクレーブによる高温蒸気滅菌にも耐えられます。そのため、外科用器具だけでなく、歯科診療で使用されるミラーやフォーセプス、スケーラー・キュレット、プローブといった多数のツールに採用されています。

ミラー

歯科医は口腔内の見えにくい部位を確認するために、手持ち型の小型ミラーを使用します。単面・両面タイプがあり、光を反射させて暗部を照らすと同時に、さまざまな角度から歯を観察できます。ミラー本体はステンレス鋼製のものもあれば、ハンドルのみステンレスで先端は銀メッキガラスなど別素材のものもあります。

フォーセプス(抜歯鉗子)

抜歯に用いられるフォーセプスは、つっかみやプライヤーに似た形状で、前方の先端が歯を包み込むように設計されています。ハンドルを握ると先端が閉じ、歯根をしっかりと掴んで抜くことができます。出血のリスクがある処置のため、滅菌が容易な外科用ステンレス鋼製が一般的です。

スケーラー・キュレット

スケーラーは三角形の刃を持ち、歯面のプラークや歯石を削り取ります。一方、キュレットは丸みを帯びた刃で歯肉下の汚れを除去します。どちらも炭素含有量がやや高いステンレス鋼で作られ、硬度が高く長期間鋭さを保てる点が特徴です。

プローブ

プローブは歯肉ポケットの深さ測定やエナメルの亀裂・欠損の検出に使われます。先端が細く尖っており、ポケットに挿入して深さを視覚的に評価します。頻繁に使用されるため、唾液による腐食に強いステンレス鋼が採用されています。

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