乳児における肺疾患

肺疾患と聞くと喫煙者や高齢者を思い浮かべがちですが、実は乳児でもさまざまな肺疾患が起こります。多くは早産や出生後の感染が原因で、治療と経過観察が必要です。本稿では代表的な乳児肺疾患とその特徴、治療法をまとめます。

呼吸窮迫症候群(RDS)

RDSは早産児に最も頻繁に見られ、出生が早いほどリスクが高まります。原因は肺表面活性剤が不足し、肺胞が閉じやすくなることです。

治療は人工サーファクタント投与や、人工呼吸器、CPAP(持続陽圧呼吸)、酸素補給などが行われます。人工呼吸器は肺障害を悪化させる可能性があるため、早期離脱が目指されます。ほとんどの乳児は成長とともにRDSを克服します。

細気管支肺異形成(BPD)

慢性肺疾患とも呼ばれるBPDは、人工呼吸器の使用や特定の先天性心疾患、感染、栄養不良が原因で起こります。肺が虚脱し、液体がたまる状態です。

多くの乳児は生存し、2歳までに症状が改善します。主な治療は酸素吸入で、必要に応じて呼吸管理が行われます。

間質性肺疾患(ILD)

肺胞壁が炎症を起こし、組織が肥厚・瘢痕化するとILDが生じます。酸素の取り込みが困難になり、呼吸不全につながります。乳児の主な原因は感染と早産に伴う治療です。また、逆流性食道炎(GERD)との関連も検討されています。

治療は抗炎症薬やステロイドなどの薬物療法、酸素補給が中心です。

嚢胞性肺疾患(CLD)

肺に嚢胞(気管支嚢胞)や良性腫瘤(嚢胞性腺様奇形)、肺葉の過膨張(葉性肺気腫)、肺組織の異常(肺分離)などが含まれます。多くは胎児期に形成され、超音波検査で判明しますが、出生後に発症することもあります。

治療は経過観察のみの場合もあれば、外科手術が必要なケースもあります。

まとめ

乳児の肺疾患はほとんどが成長とともに自然に改善しますが、肺機能が弱い状態が残りやすく、喘息や気管支炎のリスクが高まります。適切なフォローアップと早期介入が重要です。

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