首のウェビング(頸部皮膚ひだ)とは何か
赤ちゃんは必ずしも完璧に生まれるわけではなく、先天的な奇形を伴うことがあります。その一つが頸部の皮膚が余分にひだ状になる「首のウェビング(頸部皮膚ひだ、pterygium colli)」です。ウェビング自体は健康に直接影響しませんが、原因となる基礎疾患が問題になることがあります。
定義
首のウェビングは、首の左右に皮膚のひだができる状態で、耳の後ろから肩にかけて広がります。先天性の奇形であり、生まれつきのものは成人まで残ります。
発育
新生児期は皮膚がゆるく、ひだが垂れ下がって見えることが多いです。成長とともに皮膚は引き締まり、伸びます。成長した子どもや大人でウェビングが残る場合、首が短く見える、あるいは首がほとんど見えないように見えることがあります。
原因
代表的な原因は以下の二つです。
- ターナー症候群:性染色体の欠失により女性にのみ発症します。
- ヌーネン症候群:男女ともに発症する遺伝性疾患です。
その他、100以上の稀な原因が報告されています。
治療
ウェビング自体は機能的な問題を起こさないため、放置しても身体の機能には影響しませんが、見た目の問題となることがあります。外科手術により皮膚ひだを除去し、首の自然な形状を回復させることが可能です。手術は首の後部から行われ、傷跡は最小限に抑えられます。根本原因となる疾患の治療は、原因疾患に応じた別途の対応が必要です。
語源
「pterygium colli」という語はギリシャ語とラテン語に由来します。ギリシャ語の
pterygion
は「翼」を意味し、そこから「pterygium」は「翼状の構造」を指します。これにラテン語の「colli」(頸部を意味する「collum」から派生)を付けて、頸部の皮膚ひだを表す用語となります。