幼少期における身体的・認知的発達と記憶
暗黙的記憶
暗黙的記憶は過去の経験を繰り返す能力に基づく。研究によれば、赤ちゃんは刺激を受けると簡単な課題(例:足を蹴ってモビールを動かす)を学習できるが、練習しなければすぐに忘れてしまう。2か月齢の赤児がモビールを蹴る訓練を受けても、2日以内に練習しなければ記憶は消失する。1か月後、同じ課題を8日後に再び思い出すことができる場合もある。記憶力は子どもの成長とともに急速に向上し、特に生後最初の2年で顕著に伸びる。
顕在的記憶
顕在的記憶は意識的に過去の出来事を思い出す能力である。一部の研究者は、乳児期の中盤から後期にかけて、見えない対象や出来事を思い出すことができると指摘している。これは外部刺激がなくても心的イメージを生成できることを示唆している。ただし、ほとんどの子どもは3歳半以前には過去の出来事を正確に記憶できない。
恐怖心と記憶
生後6〜9か月になると、赤ちゃんは異常な出来事に対して恐怖を示し始める。研究者は、これは過去の経験を思い出していること、すなわち顕在的記憶が働いている証拠と考えている。年齢が上がるにつれて、恐怖を感じた経験を記憶し、再び同じ刺激に対して警戒する能力が高まる。これが、幼児が怖がると母親のもとへ駆け寄る理由である。母親は過去に安心感を与えてくれた人物として記憶されているからだ。
