既知の精子ドナーの利用手順
はじめに
不妊は世界的に増加しており、米国でも深刻な問題です。International Council on Infertility Information Dissemination (INCIID) の推計では、米国のカップル約600万人が不妊に直面しています。そのうち最大45%は男性側の要因によるもので、精子ドナーの利用が有力な選択肢となります。匿名ドナーの精子は精子バンクで入手できますが、知人ドナーを選ぶカップルも増えています。知人ドナーの精子を利用する場合、手続きや法的側面がやや複雑になる点に留意が必要です。
必要なもの
- 知人ドナー
- 法的契約書
- 生殖医療に詳しい弁護士
- IUI(子宮内授精)を行う不妊治療クリニック
手順
知人ドナーを利用するメリット・デメリットを検討します。ドナーの医療歴や家族歴を把握できる一方で、今後も接触が続く可能性があります。ドナーが感情的に距離を保ち、親権を求めない意思があるか確認しましょう。匿名ドナーに比べ検査がやや緩やかなこともあり、遺伝的異常や血液型不一致(Rh因子)・性感染症のリスクがやや高くなる点も考慮してください。
友人・家族・コミュニティなどからドナー候補を選び、双方の期待や条件について話し合い、合意を得ます。
弁護士に依頼し、ドナーの権利(ある場合)や親権の所在、費用負担や精子提供・使用時期などを明記した法的契約書を作成します。
ドナーから精子サンプルを取得します。通常はドナーが直接不妊クリニックに持参し、IUI用に処理されます。受精側は子宮内授精を受けますが、妊娠に至るまでに複数回の試みが必要になることがあります(特に女性側に不妊要因がある場合)。
居住州の法律を確認します。州によっては出生時に裁判所の判断でドナーの親権を剥奪する手続きが必要です。同性カップルは、ドナーの権利を終了させ、パートナーを法定親として認めてもらうために同様の手続きを踏むことが多いです。
