ベビーパウダーがもたらす健康リスク
ベストセラーのベビーパウダーの主成分はタルクです。タルクは採掘された鉱物で、呼吸器障害やがんのリスクと関連付けられています。タルク鉱石を粉砕して微細な粉末にすると、アスベストに似た繊維が残ります。これらの繊維は吸入や誤飲により軟組織に埋まりやすく、健康被害を引き起こす可能性があります。米国食品医薬品局(FDA)は1973年に化粧品用タルク中の繊維濃度規制を検討しましたが、2010年時点でも規制は行われていません。
タルク粉末中毒
- タルクを繰り返し吸入または誤飲した場合は、緊急医療または米国中毒管理センター(1‑800‑222‑1222)へ連絡してください。
- 主な症状は尿量減少、咳、嘔吐、重症例では痙攣です。
- 救急処置としては点滴、気管挿管、解毒剤投与などが行われます。
がんリスク
- 1993年の米国国立毒性プログラムの研究では、アスベスト様繊維を除去したタルクでも実験動物に20%の腫瘍増加が認められました。
- 米国がん協会は、結果が一様でないと指摘しています。タルク製品使用女性の卵巣がんリスクは37%上昇するというデータがありますが、化粧品用タルク吸入と肺がんの関連性は結論が出ていません。
フタル酸エステル曝露
- フタル酸エステルは香料成分としてベビーパウダーやシャンプーに添加される合成化学物質です。
- 揮発性が高く、空気中に放出されやすいため、乳児が吸入・摂取しやすく、将来的な生殖発達障害のリスクがあります。
- 動物実験で生殖毒性が確認されており、2008年の『Pediatrics』誌の研究では乳児の体内で高濃度の代謝物が検出されました。特に男性と乳児期の赤ちゃんで濃度が高く、発達への影響が懸念されています。
