高齢者の認知機能を改善する方法

「我思う、故に我あり」はルネ・デカルトの有名な言葉です。この思考は認知(cognition)と呼ばれる科学的概念の実践です。認知とは、情報を認識し、解釈し、判断し、推論する過程を指します。加齢とともに認知機能は様々な疾患や障害で低下しますが、衰えを遅らせ、さらには向上させる方法があります。

身体的運動

  • 定期的な運動は脳への血流を増やし、新しい神経細胞の生成を促します。また、心血管疾患のリスクも低減します。米国神経学会の研究によれば、週に6〜9マイル(約10〜15km)歩く高齢者は、歩かなかった人に比べて脳細胞が多く、記憶喪失のリスクが約半分に減少しました。

バランスの取れた食事

  • 栄養は思考や情報処理に大きく関わります。果物、野菜、豆類、全粒穀物、魚を中心とした地中海式食事を実践し、かつ身体活動を行う高齢者は、アルツハイマー病のリスクが低いことが2009年の「Neurology Today」に報告されています。

社会的交流

  • 地域のシニアセンターや読書会、オンラインの交流などで人と接することは、脳を活性化させます。友人や家族との会話は新たな課題や問題解決を促し、認知機能を向上させます。また、ストレス低減によりコルチゾールの上昇を防ぎ、体重増加や記憶力低下も抑えられます。

十分な睡眠

  • 睡眠不足は全世代に共通の問題ですが、特に高齢者にとって危険です。睡眠が不足すると、記憶・意思決定・集中に関わる脳領域で重要な神経細胞の成長が著しく減少します。良質な睡眠はうつ病や他の精神疾患の軽減にもつながります。

脳トレ

  • 「使わなければ失う」という言葉は、記憶にも当てはまります。読書、パズル、戦略ゲーム(ブリッジやチェス)などの精神的運動は脳を鍛えます。新しい言語の学習も脳活動を大いに刺激します。

禁煙

  • 喫煙は高齢者の認知機能低下を加速させます。喫煙は脳へ酸素を供給する血管を収縮させ、血管系障害を悪化させます。2004年の「Neurology」記事によれば、喫煙者は非喫煙者に比べて認知機能低下の速度が平均で5倍以上速いと報告されています。

これらの生活習慣を組み合わせて実践すれば、認知機能の低下を抑え、より健康で充実したシニアライフを送ることが期待できます。

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