アルコール摂取量が健康と生活に及ぼす影響
ほとんどの人は、仕事のストレスや疲れを和らげるために、1杯か2杯のアルコールを飲むことがあります。適量であれば、軽い陶酔感や抑制の解除が得られますが、長期にわたる過度の飲酒は依存症、脳障害、様々な疾患を引き起こし、飲む本人だけでなく周囲にも重大な危険をもたらします。
脳への影響
少量でも飲酒直後には、言葉が不明瞭になる、反応が遅れる、歩行が不安定になる、視界がぼやける、記憶が途切れる、最悪の場合はブラックアウトが起こります。長期にわたる大量飲酒は脳の萎縮を招き、アルコール性肝障害が原因で肝性脳症(致命的になることもある)を引き起こすことがあります。
その他の身体的影響
短時間で大量に飲むと急性アルコール中毒を起こし、脱水や勃起不全などの性機能障害が現れます。慢性的な過度飲酒は肝機能を低下させ、アルコールの分解・排泄が困難になります。また、胃、直腸、咽頭、肝臓、大腸、喉頭、腎臓、食道など多くの部位でがんリスクが高まります。
社会的影響
飲酒運転は自分だけでなく、他のドライバーや歩行者に重大な危険をもたらします。飲酒が依存へとエスカレートすると、家族・友人・職場にまで悪影響が及び、配偶者への暴力や児童虐待、機能不全な家庭環境を招くことがあります。さらに、周囲の人々は共依存的な関係に陥りやすく、健全な人間関係を築くことが困難になります。
胎児性アルコール症候群(FAS)
妊娠中の飲酒は胎児の発達に深刻な障害を与えます。FASの子どもは平均より小さく、目が小さい、鼻が短い、顔面中部が狭いといった特徴的な顔貌を示すことがあります。また、脳細胞の数が減少し、生涯にわたる学習・行動障害を抱える可能性があります。
