Roy適応モデルで看護診断を始める方法
Roy適応モデルは、シスター・カリスタ・ロイが提唱した問題解決型の看護理論です。マズローの欲求階層やジョンソンの行動システムモデルを基盤に、患者が適応的対処法を用いて生理的・心理的・社会的な統合性を回復し、欲求の満足を図る過程に焦点を当てます。看護師はまず患者の適応状態を評価し、そこから看護診断・介入を計画し、結果を検証します。
看護診断開始の手順
1. 生理的行動の評価
マズローの欲求階層に基づき、酸素供給、栄養、排泄、活動・休息といった基本的欲求が満たされているか確認します。また、電解質バランス、体液摂取、神経内分泌機能などの複雑なプロセスも評価します。日常生活での自立度(入浴、買い物、調理、住環境の清潔保持)も観察します。
2. 精神・スピリチュアル面の評価
患者が宇宙・家族・地域・精神的つながりの中で自分をどのように位置付けているかを尋ねます。自分が必要とされていると感じているか、人生に意味や目的があると考えているかを確認します。ロイは「集団同一性の統合」が必要とされると述べています。
3. 社会的統合性の評価
自分が他者との関係の中でどのような立場にあるかを把握します。家族やコミュニティ内での役割・責任感、対人交流のバランス、目標設定と達成感、目標未達時の感情などを評価します。
4. 親密性・相互依存の評価
愛情・承認・価値観に対する相互依存の程度を確認します。ロイは「関係的統合」の達成に向けて「情緒的適応」が必要としています。患者が食料・住居・健康・安全を他者との相互依存を通じて獲得できているかを観察します。
