機能看護のメリットとデメリット
定義
機能看護は、短時間で多数の業務をこなすことを目的とした効率重視のモデルです。従来のように一人の主任看護師が複数の業務を担当するのではなく、看護師それぞれに1〜2つのタスクが割り当てられます。例として、投薬のみを担当する「投薬看護師」や、検査と診断を行う「治療看護師」、医師と連携して患者のケアを総括する「チャージ看護師」などがあります。機能看護の根本的な考え方は「患者」ではなく「タスク」に看護師を配置することです。
歴史
機能看護は米国の大恐慌期に、看護師不足が深刻化したことがきっかけで誕生しました。当時、看護師は主に個人診療所で働くプライベートプラクティスが中心で、病院で働くことは少なかったです。経済的に安定した収入を得るため、多くの看護師が雇用形態に転換しました。第二次世界大戦中も看護師は戦地や退役軍人病院へ派遣され、病院内の看護師は大幅に減少しました。その結果、看護助手などの資格の低いスタッフが活用され、1つの作業に特化させることで効率を上げ、ケアの質の低下を防ごうとしました。
利点
機能看護は、スタッフが限られた業務に集中できるため、習熟が早くなります。例えば、看護助手が投薬のみを担当すれば、技術が迅速に向上し、患者へのケアがスムーズに提供されます。また、登録看護師の数を減らすことで人件費を抑えることができ、コスト効率の高いモデルと言えます。
欠点
しかし、タスク中心のアプローチは患者との関係が希薄になりがちです。組み立てラインのように業務が分断され、看護師と患者の信頼関係が築きにくくなります。さらに、看護師が限定された業務だけを行うと、教育・訓練で得た幅広い知識やスキルを活かす機会が失われ、専門性の成長が阻害される恐れがあります。
