ハイブリッド医療記録にはどのような2種類があるのか
医療機関は長年、患者の診療履歴を管理するために紙の医療記録を保管してきました。近年の技術進歩により、電子医療記録(EMR)を導入する事務所も増えていますが、完全に電子化できないケースも多く、ハイブリッド型の医療記録が選択肢となります。本稿では、ハイブリッド医療記録の2種類とその特徴、メリット、導入時のポイントを解説します。
1. 組み合わせ記録(Combination Records)
紙と電子の両方で記録を管理する方式です。診療ノートや処方箋など、電子化が容易な情報はデジタルで保存し、同意書や手紙など紙で作成された書類は紙のまま保管します。紙・電子の比率は医療機関の方針で決められます。
2. デジタルイメージング(Digital Imaging)
将来的に完全な電子化を目指す場合に有効な方式です。紙の書類はスキャンしてデジタル化し、コンピュータ上で管理します。スキャン後に紙の原本を廃棄するケースもありますが、必要に備えてオフサイトで保管することもあります。
3. ハイブリッドの利点
電子化により保管スペースが削減され、医師や看護師が情報に迅速にアクセスできます。一方で、電源障害やシステムトラブルが起きた際のリスクを紙のバックアップでカバーできるため、完全な電子化に不安を抱く医療機関でも安心して導入できます。
4. システム間の移行
電子化への移行には時間とコストがかかると懸念されますが、ハイブリッド方式を活用すれば段階的に移行が可能です。新規の診療記録はすぐに電子システムに入力し、既存の紙記録は患者来院時や計画的にスキャンして移行します。
ハイブリッド医療記録は、紙と電子の長所を組み合わせ、医療現場の効率化と安全性を両立させる有効な手段です。
