IFEとSPE(血清タンパク質電気泳動)の違い
電気泳動
電気泳動は、分子のサイズと電荷の違いに基づいて分離する手法です。試料はアガロースゲルに載せ、バッファ中で電圧をかけます。タンパク質は負の電荷を持ち、陰極側(正極)へ移動し、サイズが小さいほど速く移動します。
血清タンパク質電気泳動(SPE)
血清タンパク質電気泳動(SPE)では、患者から採血した血清中の免疫グロブリンを電気泳動で分離します。タンパク質は血清アルブミン、α1・α2 グロブリン、β グロブリン、γ グロブリンの5つのクラスに分けられます。SPEは手順が比較的簡便で、定量解析が可能です。ただし、低濃度の免疫グロブリンに対する感度が低く、結果の解釈が主観的になることがあります。
免疫固定電気泳動(IFE)
免疫固定電気泳動(IFE)も広く用いられ、血液や尿中の免疫グロブリンを検出します。濃度が150 mg/Lまでのタンパク質を検出できる高感度が特徴ですが、通常の血中濃度がそれ以下の場合は有用性が低くなります。また、抗血清を使用するため製造コストが高くなります。
考慮事項
検査法を選択する際は、感度、速度、コスト、データ解釈のしやすさを比較します。特に感度はIFEがSPEの約10倍と高く、Jankowskiら(『Clinical Vaccination and Immunology』)の報告でも、SPEで帯域が狭いときにIFEで多発性骨髄腫を示唆する異常パターンが観察されています。
