医療廃棄物の海洋投棄に代わる代替手段
医療廃棄物処理の代替手段
かつては医療業界で海洋投棄が医療廃棄物処理の手段として利用されていましたが、現在ではほとんどの医療機関がこの方法を採用していません。米国疾病予防管理センター(CDC)の指針に従い、環境への影響を最小限に抑え、感染リスクを低減し、公衆衛生を守ることが求められています。大規模施設は敷地内で廃棄物を処理し、小規模施設は専門業者に処理を委託しています。
焼却
多くの医療施設では、感染性のある組織や髪、使い捨て衛生用品(紙おむつなど)を焼却炉で処分しています。焼却により廃棄物が減少するだけでなく、熱で病原体が死滅し、感染拡大を防止します。病院は厳格なバイオハザード手順を設け、組織や感染性物質を迅速に安全な容器へ移し、焼却場へ運搬します。
オートクレーブ(高圧蒸気滅菌)
注射針や外科器具、カテーテル、試験管など、人体の液体や組織と接触した機器は高温・高圧の蒸気で滅菌されます。オートクレーブはオーブンのような装置で、滅菌後は滅菌プラスチックに密封し、再利用が可能です。これにより医療資源のリサイクルが促進されます。
液体廃棄物の下水処理
液体の医療廃棄物は焼却や蒸気処理ができないため、専用の下水処理ラインで処理されます。技術者はバイオハザード液体を化学薬品で消毒し、処理済みの液体を地方自治体や下水事業者が管理する医療廃棄物用の下水管へ流します。最終的に市営の下水処理施設でさらに処理されます。
外部委託
すべての施設が焼却装置やオートクレーブ、下水処理設備を備えているわけではありません。そのため、設備を持たない医療機関は認可された医療・バイオハザード廃棄物処理業者に委託し、専用コンテナで安全に回収・輸送します。長期保管や輸送に伴うリスクを最小限に抑えるため、漏洩や飛散を防止する厳格な手順が守られます。
