米国医療システムの特徴と課題

多くの先進国が税金で賄うユニバーサルヘルスケアを提供するのに対し、米国は民間主体の医療システムです。医療機関の多くは民間企業が所有し、プライマリケアを受けるには健康保険への加入が必須です。低所得世帯や退役軍人向けに、政府が提供する社会保険(Medicare、Medicaid)も存在します。

民間医療保険制度

米国の医療制度は複雑で、2008年時点で約2億0180万人が民間の健康保険に加入していました。さらに、約4,030万人が65歳以上や特定の障害を持つ人向けのMedicare受給者、約3,030万人が低所得世帯向けのMedicaid受給者でした。残りの約16.7%(約5,600万人)は保険未加入で、医療費負担が大きな問題となっています。2011年1月1日に施行された医療改革法(ACA)は、保険未加入者の削減と、医療へのアクセス・公平性・効率・質の向上を目指しました。

米国政府の医療保険制度

民間保険は高額で、2007年に破産申請をした米国人の62.1%が医療費を理由に挙げています。政府は高齢者(65歳以上)や特定の障害を持つ人向けにMedicareを提供し、給与税で資金を賄っています。低所得世帯や障害者向けにはMedicaidがあり、州と連邦政府が共同で資金を出しています。

製薬産業

米国の医療システムは製薬産業と密接に結びついており、研究開発への投資を促すために新薬は他国に比べ高価格で販売できます。研究資金は民間と公共の両方から供給され、米国は研究開発費、最先端医薬品・医療機器の数で世界をリードしています。多くの保険プランは処方薬もカバーしており、患者が薬価の負担を軽減できるよう配慮されています。

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