ストレッチャー対応エレベーターの条件とは?
はじめに
1997年統一建築基準(Uniform Building Code)は、救急搬送用ストレッチャーに対応できるエレベーターの要件を定めています。国際救急医療サービスのシンボルを目立つ場所に表示し、3階以上の建物では全階へアクセスできることが求められます。要件を満たすエレベーターは、1基だけでも、または2基以上で組み合わせても構いません。さらに、サイズと定員の基準も規定されています。
病院エレベーター
病院専用に設計されたエレベーターは、救急車のストレッチャー(幅76インチ、奥行き24インチ)を横置きで搬入できるよう、通常の乗客用エレベーターより深く作られています。統一建築基準では、最低深さ80インチ、幅54インチが必要とされ、実際の病院エレベーターはこの仕様で建設されています。また、壁面から戻りパネルまでの最低距離は51インチ、側面スライドドアは幅42インチが求められます。
サービスエレベーター・貨物エレベーター
サービスエレベーターや貨物エレベーターも、病院エレベーター同様に深さと幅が広いため、ストレッチャー要件を満たすことができます。これらのエレベーターがストレッチャー対応とみなされるには、全階アクセスと救急サービスシンボルの表示が必要です。
乗客エレベーター
標準的な乗客エレベーターはサイズが多様で、要件を満たす可能性は低いです。標準ドア幅ではストレッチャーを横向きに搬入する際に傾ける必要があり、コード上は非適合となります。ただし、エレベーターが横向きのストレッチャーを安全に搬入・搬出できることを実証できれば、例外的に使用が認められます。
具体例として、車室が80インチ×63インチ、ドア開口部が48インチの場合、内部壁仕上げを1/2~3/4インチ以下にすればストレッチャーの操作が可能です。また、標準的な42インチドアでも、車室が84インチ以上の深さ、幅65インチ以上であれば、ストレッチャーを奥へ押し込んで搬入できます。
主なメーカー
多くのエレベーターメーカーが、ストレッチャー要件を満たす製品ラインを提供しています。たとえば、オーティス(Otis)社は病院向けエレベーターとして、ADA(障害者法)やカナダのバリアフリー基準にも適合した機種を標準で展開しています。中国のIFEやサネイ(Sanei)エレベーターも、北米基準に合わせた病院用エレベーターを製造しており、英語圏の顧客向けにも対応しています。
