T細胞培養手順
T細胞の供給源
T細胞は脾臓、リンパ節、胸腺などから採取できますが、培養目的では最も入手しやすいのは末梢血です。採取した血液は感染症や汚染物質の有無を徹底的に検査し、安全キャビネット内で取り扱います。T細胞は毒性評価やワクチン応答の研究など、さまざまな目的で培養されます。
分離方法
全血からT細胞を分離する一般的な手法は密度勾配遠心法です。血液に中性塩溶液とFicoll(密度がT細胞より高く赤血球より低い)を加え遠心すると、上部に白血球層が形成され、そこからT細胞を回収します。その後再遠心し上清を除去し、細胞数と生存率を測定します。得られた細胞は直ちに実験に使用するか、凍結保存します。
凍結保存
凍結保存用試薬は事前に調製し、室温でのT細胞劣化を防ぎます。試薬は培地に10~13%ヒト血清アルブミン(HSA)と10%ジメチルスルホキシド(DMSO)を加えたものです。DMSOは凍結時の脱水やpH、電解質変化を抑制します。細胞を凍結チューブに入れ、DMSO含有培地をゆっくり加えて軽く撹拌し、イソプロパノール容器に移して徐々に温度を下げ、−80℃または液体窒素で保存します。
解凍
凍結保存したT細胞は37℃の水浴で迅速に解凍し、解凍用培地をゆっくり加えて体積を2倍にします。その後別チューブに移し遠心し、必要に応じてベンゾナゼを加えて死細胞の凝集を防止します。ペレットを培地で再懸濁し、生存率を確認すれば実験に使用できます。
