医療情報学の歴史と主要技術の発展

1985年に発行された「国立科学図書館コレクション開発マニュアル」では、医療情報学を「…コンピュータと健康情報科学を医学・医療サービスに応用すること」と定義しています。現在ではコンピュータは医療のあらゆる領域で利用されていますが、この簡潔な定義は今でも有効です。

情報の保存

1950年代後半から1960年代初頭にかけて、大規模病院や医科大学が最初にコンピュータを業務に導入しました。部屋一杯のメインフレームは主に検査データの保存に使われ、カードパンチでデータ入力、点字プリンタで出力されました。装置のサイズとコストが高く、利用は大規模施設に限られました。

コンピュータ断層撮影 (CT)

1970年代初頭に放射線診断用のコンピュータ断層撮影(CT)が登場しました。当初は頭部撮影に限られていましたが、1970年代半ばに自動コンピュータ横断軸撮影装置(ACTA)が開発され、ほぼ全身の三次元画像が取得可能になりました。当時はデータ収集に数時間、画像再構成に1日以上かかっていましたが、現在は全身データをミリ秒で取得し、瞬時に画像化できます。

レーザー技術

1958年に発明されたレーザーは、数年後には医療分野で安全な治療手段として広がりました。特にレーザー手術刀は、狭い部位の手術で周囲組織を損傷しにくく有用です。現在では脳外科、心臓病学、皮膚科、眼科、美容外科など多岐にわたって利用されています。

超音波診断

超音波は「リアルタイム」で体内を観察できる技術です。静止画の再構成ではなく、被検者が覚醒したまま画像を取得できます。特に産科分野で普及しており、出生前に胎児の姿を確認できるようになりました。近年の技術進歩により、画像はまるで小さな赤ん坊のように高精細です。

臨床情報学

医療情報学の範囲は広大かつ複雑化し、専門領域の区分が必要となっています。患者直接ケアに焦点を当てた分野は「臨床情報学」と呼ばれ、現在では独立した医学サブスペシャリティとなっています。

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