嘔吐物と血液媒介病原体
血液や嘔吐物は、出血や嘔吐が起きた場面で関わる人にとって大きな懸念材料です。多くの人は、血液や嘔吐物にさらされることでどんなリスクがあるかをあまり考えませんが、血液や嘔吐物を介して感染する病原体が存在し、健康を損なう恐れがあります。これらの病原体から身を守る方法を知ることは、安全に取り扱う上で不可欠です。
病原体
「病原体」とは、体液中に存在する微生物のことで、イリノイ大学研究安全部が定義しています。細菌やウイルスが含まれ、感染すると疾病を引き起こします。代表的なものにHIV、肝炎ウイルス(A型、B型、C型)、梅毒、マラリアなどがあります。これらは血液と接触した際、皮膚が傷んでいる、または穿刺された状態で感染します。
リスクの判断
嘔吐物や血液に触れる可能性がある状況に置かれた場合、病原体に曝露するリスクがあります。たとえば、同僚が怪我をしたり急に体調を崩したとき、あるいは日常的に材料を取り扱う際です。保護手段の有無にかかわらず、まずは自分がどの程度のリスクにさらされているかを認識することが重要です。
防護服
職場や作業環境で病原体に感染するリスクがある場合、適切な防護服を着用することでリスクを低減できます。リスクの程度に応じて装備を選びましょう。嘔吐物や血液が飛散する可能性が高い場合は、手袋、フェイスマスク、さらに全身スーツの着用が推奨されます。一方、血液や嘔吐物が固体表面に停滞しているだけであれば、手袋だけでも十分な防護となります。
防護習慣
すべての血液・嘔吐物は「感染の可能性がある」と考えて取り扱う習慣を身につけましょう。感染者が見た目上健康でも、危険な病原体を保有していることがあります。作業エリアは定期的に消毒剤で清掃し、手洗いを頻繁に行い、顔に触れないように心がけることが基本です。
OSHAの取り組み
1991年12月、米国労働安全衛生局(OSHA)は血液や嘔吐物を介した病原体に曝露する従業員が多数いることを受け、標準的な安全対策を策定しました。これが「血液媒介病原体への職業的曝露(Occupational Exposure to Bloodborne Pathogens)」基準です。この基準では、リスクのあるすべての従業員に対し、毎年の教育と訓練を義務付け、さらに雇用主が費用を負担する肝炎Bワクチンの接種権を保障しています。
