マグネシウム不足と発作の関係

原因

発作は中枢神経系に強い影響を与える生化学的バランスの乱れが原因で起こります。発作しやすい人は闘争・逃走反応が過敏で、極度の不安状態になるとアドレナリンが分泌され、カルシウム・マグネシウム・亜鉛が尿中に過剰に排泄されます。その結果、組織レベルでこれらのミネラルが欠乏します。

発作の種類と原因

発作は大きく「強直間代発作(grand mal)」「小発作(petit mal)」に分かれます。どちらも脳内で電気的放電が起こり、制御できずに中枢神経全体に広がります。

  • 小発作:数秒から数分間、体の一部がしびれたり軽度の麻痺が現れます。
  • 強直間代発作:四肢の痙攣、意識喪失、排便・排尿失禁を伴い、発作後は数時間にわたる激しい疲労が続きます。

亜鉛、セレン、カルシウム、マグネシウムの欠乏がこれらの発作を誘発し、特にてんかん患者では血中マグネシウムが低下していることが報告されています。

妊娠中の子癇(エクランプシア)発作

妊娠・分娩期、もしくは産後10日以内に起こる発作は子癇として致死率が高く、世界中で主要な死亡原因となっています。治療にはマグネシウム硫酸塩が第一選択とされています。

マグネシウム硫酸塩は抗痙攣薬ではありませんが、再発性の発作を予防します。副作用としてはほてり、頭痛、吐き気、視覚障害、倦怠感、低体温、尿閉、便秘などがあります。過量投与は心肺停止の危険があるため、管理が重要です。

マグネシウムの働き

マグネシウムは体内で300以上の生化学的・酵素反応に関与し、筋肉と神経の正常な機能、免疫系、心拍リズム、骨の強度を維持します。また、血糖・血圧の調整、エネルギー代謝、タンパク質合成にも不可欠で、高血圧や糖尿病、心血管疾患の予防にも関与しています。

マグネシウム不足が疑われる場合、特に子どもでは牛乳の摂取を控えることが推奨されます。カルシウムがマグネシウムと結合しやすいためです。

下垂体は「マスターネス」と呼ばれ、全ての内分泌腺を調整しますが、マグネシウムが不足すると下垂体機能が低下し、全身的なマグネシウム欠乏症状が現れます。

マグネシウム欠乏の症状と対策

欠乏症状には不安感、痙攣、筋肉のけいれん、疲労、頭痛、イライラ、エネルギー低下、睡眠障害などがあります。てんかん患者でも同様の欠乏が認められ、マグネシウムグルコン酸塩の投与により発作が軽減または消失するケースがあります。マグネシウムグルコン酸は吸収が良く、主な副作用は眠気程度です。

マグネシウムと発作の関係

成人の体内には約27gのマグネシウムがあり、60%は骨に、25%は筋肉に、残りは細胞代謝に関与しています。マグネシウムは神経と筋肉の弛緩を制御し、カルシウムが神経細胞に過剰に流入するのを防ぐ「化学的ゲートキーパー」の役割を果たします。マグネシウムが不足すると神経が過剰に興奮し、筋肉のけいれんや痙攣、さらには発作につながります。むずむず脚症候群もマグネシウム欠乏と関連しています。

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