医療現場で混乱しやすい略語
医療現場では、医薬品名や測定単位、状態などを簡潔に記すために略語が頻繁に使用されます。略語は記録や伝達を効率化しますが、誤解が生じると重大なリスクにつながります。安全医療実践協会(ISMP)は、代替表現がある場合は曖昧な略語の使用を避けるよう推奨しています。医療従事者と患者が、特に混同しやすい略語とその誤解例を把握しておくことが重要です。
H.S.: Half Strength(半分の濃度)
「H.S.」は通常「half strength(半分の濃度)」を意味しますが、睡眠時間(hour of sleep)や1時間ごとの投与量と誤解されることがあります。ISMP は「half strength」と全文で記載することを推奨しています。
D/C: Discharge(退院時)
「D/C」は退院時に処方された薬を指すことが多いですが、患者のカルテ上では「discontinue(中止)」と解釈される恐れがあります。
薬剤名の略語
薬剤の略称は類似が多く、医師や薬剤師が混同しやすいです。ISMP は処方時に薬剤名を全て書くこと、患者は薬局で受け取る前に正しい薬名を確認することを推奨しています。
q.d または QD:毎日(Every Day)
「q.d」や「QD」は「毎日」の意味ですが、4回/日の「q.i.d.」と混同されることがあります。
qhs:就寝時(Nightly at Bedtime)
「qhs」は就寝時に投与することを示しますが、1時間ごとを意味する「qhr」と誤解されがちです。ISMP は「nightly」や「at bedtime」と明記することを勧めています。
測定単位の略語
測定単位の略語は手書きの読みにくさや解釈違いで混乱しやすいです。ISMP は必要な単位を全文で記載し、患者は処方を受け取る前に投与量を必ず確認するよう呼びかけています。
