定性的医療記録分析と定量的医療記録分析の違い
医療提供者は患者に関するデータを保管するために医療記録を管理しています。これらの記録に含まれる情報は、定性的に、あるいは定量的に分析することができます。定性的分析は、物語や社会的動向、個人の反応や相互作用に基づいて情報を評価します。一方、定量的分析は、集団のアウトカムや数値・統計的手法を用いて記録を評価します。以下に、両者の主な違いを示します。
情報の種類
- 定性的分析は、記録に記載された情報を記述的に捉えます。例えば、ある患者群の病状と治療への反応をナースが観察し、質的に評価します。
- 定量的分析は、情報を数値化して取得します。ナースが患者の機能的自立度(FIM)など数値データを用いて評価するのが典型例です。
分析の焦点
- 定性的研究は個人や少数のグループを対象とし、研究者の主観が入りやすいです。収集した情報は研究者が注目したテーマに合わせて解釈されます。
- 定量的分析は客観性を重視し、多数の患者を対象に結果の信頼性を高めます。測定機器や標準化された指標でデータを取得します。
環境
- 定性的研究は可能な限り被験者の自然な環境(病院内や自宅)で行われ、実際の対話や観察を通じて情報を得ます。
- 定量的分析は環境要因を統制した実験的・管理された設定で実施し、結果への外部影響を最小化します。
結果の提示方法
- 定性的分析の結果は研究者の視点や関心に依存し、ケアの質や患者層の特徴など多面的に示されます。
- 定量的分析の結果は数値に基づき、たとえば「ある年にマラリア治療を受けた患者数は○○人」のように一定で客観的です。
