進歩主義時代に規制・分割された「病んだ産業」

米国の進歩主義時代(19世紀末〜20世紀初頭)に、過度な独占や不正行為が問題視され、規制や分割が行われた産業を紹介します。

1. 鉄道産業

鉄道は巨大な独占企業となり、価格操作・差別的取引・政治腐敗が横行しました。1887年の州際商取引法などで規制が開始されました。

2. 石油産業

スタンダード・オイルなどが圧倒的支配力を持ち、掠奪的価格設定や輸送手段の独占で競争を排除しました。1890年のシャーマン反トラスト法に基づき、標準石油は分割されました。

3. 食肉加工産業

不衛生な作業環境や食品偽装、労働者搾取が問題となり、ウプトン・シンクレアの小説『ジャングル』(1906年)が世間の関心を集めました。その結果、1906年の食肉検査法純粋食品医薬品法が制定されました。

4. 銀行・金融産業

規制の欠如が度重なる金融パニックを引き起こし、1907年の恐慌へとつながりました。1913年の連邦準備制度法により、中央銀行が設置され、金融安定と通貨供給の管理が行われるようになりました。

5. タバコ産業

児童労働や誤解を招く広告が問題視され、1906年の純粋食品医薬品法でタバコの表示・広告規制が始まりました。

6. 保険産業

詐欺や監督不足、不公正な契約条件が横行し、各州に保険委員会が設置されて消費者保護と公正な取引が促進されました。

7. 医薬品産業

安全性と品質への懸念から、1906年の純粋食品医薬品法で連邦検査が可能となり、偽装薬や汚染薬への対策が取られました。

これらの「病んだ産業」は、労働者の搾取、食品安全、不公正な競争、政府の監督必要性が広く認識される中で、進歩主義改革の中心課題となりました。

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