ご家族の介護が必要になったとき、養護施設への入所は大きな決断です。入所者が寝たきりや判断能力が低いというわけではなく、適切なケアとサポートが必要なだけです。米国のメディケア・メディケイドサービスセンター(CMS)は、養護施設に入所する利用者が持つ権利を明確に定めており、これらは連邦・州法およびメディケア制度によって保護されています。

財産管理の権利

入所者は自分の財産を自ら管理するか、信頼できる個人や組織に管理を委託する権利があります。メディケアのガイドラインでは、財務レビューは入所者本人を交えて行うことが求められ、すべての財務決定は本人またはその代理人が行います。施設内に保管された金銭は施設の資金とは別に管理され、入所者はいつでも自分の資金にアクセスできます。

プライバシーの権利

入所者は個人所有物を持ち込み、使用する権利がありますが、他の入所者の権利や安全を脅かすものであってはなりません。郵便物の受取・送付は自由であり、スタッフが入所者の許可なく郵便物を開封したり内容を確認したりすることは禁じられています。また、個人的な電話はプライバシーが保たれた環境で行える権利があります。

料金に関する情報提供

入所前にすべての料金とサービス内容を文書で提示しなければなりません。日額料金、処方薬代、食事・レクリエーション・外出費用などが明細に記載され、洗濯や送迎といった付帯サービスも一覧で示されます。メディケアまたはメディケイドで支払われる場合、入所時の入会金や手数料を請求することはできません。料金変更がある場合は、事前に入所者へ通知する義務があります。

尊厳と虐待防止

入所者は尊厳を保ち、敬意をもって扱われる権利があります。自分のスケジュールを決め、参加したい活動や食事・就寝時間を選択できるべきです。いかなる形の虐待も容認されません。もし不適切な扱いを受けたと感じた場合は、家族や施設管理者、メディケア、または地方自治体の当局へ速やかに報告してください。

診断・治療に関する権利

入所者は自分の病状や治療計画について、分かりやすい言葉で十分な説明を受ける権利があります。治療の拒否や、診断・治療方針に関するセカンドオピニオンの要求も可能です。本人が安全と判断すれば、担当医の指示のもとで自己投薬を行うことも認められています。

メディケア規定への遵守義務

メディケア対象者を受け入れる養護施設は、入所者の権利に関するメディケア規則を遵守する法的義務があります。違反した施設は罰金の対象となり、メディケア利用者の受け入れ停止や、最悪の場合は一時的または永久的な営業停止処分が下されます。