遅発性双極性障害とは

双極性障害は躁(マニア)と鬱(うつ)のエピソードが交互に現れる疾患です。多くは20代前半に発症しますが、30代以降、特に中年以降に初めて症状が出る場合があります。これを「遅発性双極性障害」と呼びます。

躁状態(マニア)

  • リスクの高い行動や衝動的な決断
  • 睡眠障害(入眠困難や睡眠時間の減少)
  • 過度の多幸感や自信過剰
  • 活動量の増加、話し続ける、考えが次々に浮かぶ

うつ状態

  • 深い空虚感や悲しみ
  • 日常への興味・関心の喪失
  • 自殺念慮や絶望感
  • 倦怠感・エネルギー低下

罹患率

2009年時点で遅発性双極性障害の正確な罹患率は十分に調査されていませんが、ピッツバーグ大学医療センターの推計では、双極性障害患者の約10%が遅発性とされています。

原因の違い

早発型と遅発型では背景因子が異なることが多いです。遅発型は以下が関与しやすいとされています。

  • 外傷や心的外傷後ストレス障害(PTSD)
  • 薬物・アルコール乱用
  • 脳卒中や血管性障害
  • 家族歴が少ないことが多い

治療法

双極性障害の治療は薬物療法と心理社会的支援の併用が基本です。主に使用される薬は以下の通りです。

  • リチウムやバルプロ酸(Depakote)などの気分安定薬
  • 必要に応じた抗うつ薬
  • 抗精神病薬

薬物療法は定期的な診察と血中濃度管理が重要で、認知行動療法(CBT)や家族支援プログラムといった心理的サポートが再発予防に役立ちます。