双極性障害の症状を見分ける方法
双極性障害(旧称:躁うつ病)は、精神障害の診断マニュアル(DSM‑IV)で「気分障害」に分類されます。気分が極端に変動し、日常生活に支障をきたすことが特徴です。患者は、異常に高揚した躁(マニア)エピソードと、深い抑うつエピソードを交互に経験します。以下に、双極性障害の主な症状と見分け方をまとめました。
1. 躁(マニア)エピソードの特徴
- 極端に幸福感や陶酔感を感じ、理由もなくハイになる。
- 衝動的・自発的に行動し、計画性が欠如する。
- 無駄遣いが増え、金銭感覚が崩れることがある。
- 仕事や学業で過度に活発になり、生産性が一時的に上がることも。
- 睡眠時間が極端に短く、話し続ける、活動的になる。
2. 抑うつエピソードの特徴
- 強い悲しみや絶望感が続き、ほとんどの活動に興味が持てなくなる。
- 泣きたくなることが頻繁に起こる。
- 食欲低下、体重減少。
- 自分は価値がない、他者に嫌われていると感じる。
- 集中力や社交性の低下、身体的な不調(頭痛・胃痛など)を訴える。
- 疲労感・倦怠感が続き、最悪の場合は自殺念慮が現れる。
3. 症状の頻度・期間、リスク、治療法
- 抑うつエピソードは躁エピソードよりも頻繁に起こり、持続期間も長い傾向があります。
- 双極性障害患者は、単なる大うつ病患者に比べ自殺リスクが高くなります。
- 男女比はほぼ同等で、発症は20歳前後が多いです。
- 根治は難しいものの、薬物療法で症状はコントロール可能です。主な薬はリチウムやセロクエル(クエチアピン)です。
- 軽度の症状だけが続く場合は「循環性気分障害(シクロチミア)」と診断されることがあります。
4. 大うつ病と双極性障害の鑑別ポイント
- 大うつ病は抑うつ症状のみが中心ですが、双極性障害は少なくとも1回以上の躁エピソードが認められます。
- 診断が誤ると適切な治療が受けられず、症状が悪化する恐れがあります。医師は過去の行動や気分変動の履歴を詳しく確認します。
- 躁症状が確認できれば、単なるうつ病ではなく双極性障害と判断されます。
