抜毛症(トリコチロマニア)の診断と治療

歴史

フランスの皮膚科医フランソワ・アンリ・アロペオは1889年に「トリコチロマニア」という名称を造語しました。ギリシャ語の「トリコス(髪)」「ティロ(引く)」「マニア(狂乱)」を組み合わせた言葉です。

症状

米国精神医学会が定義する抜毛症の主な症状は、髪の毛を引き抜く衝動が繰り返し起こり、引いた後に一時的な安心感や快感を得ることです。引っ張られた部位には目立つはげ斑ができ、残った毛はまばらで不均一に生えてきます。

原因

抜毛症は衝動制御障害に分類されますが、正確な原因は不明です。遺伝的要因や脳内神経伝達物質の異常が関与している可能性が指摘されています。

診断

診断を行う際は、まず他の脱毛原因(円形脱毛症、甲状腺機能異常、薬剤性脱毛など)を除外します。その上で、患者が米国精神医学会の基準に合致する抜毛行為を示すかどうかを確認します。

治療法

治療アプローチは主に二つに分かれます。

  • 薬物療法:選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)や抗うつ薬が使用されることがあります。
  • 行動療法:認知行動療法(CBT)やハビットリバーサルトレーニング(HRT)など、衝動を抑える技術を学びます。

個々の症状や生活環境に合わせて、医師と相談しながら最適な治療計画を立てることが重要です。

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