血液バンクの重要性と役割
血液バンクは、血液の採取・検査・型別・安全確保・保管を行う専門施設で、研究や医療に不可欠な血液を供給します。米国血液バンク協会(AABB)によれば、年間約2,300万単位の血液が輸血に使用されており、外傷や手術、鎌状赤血球症や貧血、化学療法による治療など、多くの患者の命を支えています。
全血採取
米国血液バンク協会の統計によると、毎年約800万人が献血に協力しています。献血は血液バンクや献血ドライブで、腕の静脈から約1パイント(約0.5リットル)の全血を採取し、専用のバッグに収めます。採取された全血は後に白血球、赤血球、血漿、血小板に分離され、同種の成分と混合されて地域医療で使用されます。
自家献血とアフェレーシス献血
自家献血は、手術や医療処置前に自分自身のために全血を採取・保存する制度です。手術時に輸血が必要になるリスクを低減します。
アフェレーシス献血は、特定の血液成分(赤血球や血小板など)だけを採取し、残りの血液はすぐに献血者の体内に戻す方法です。これにより、必要な成分を効率的に集められます。
献血者のスクリーニング
血液バンクは献血者の安全性を確保するため、献血前に健康状態や感染症リスク、妊娠歴などを問診し、血圧・脈拍・体温を測定します。異常が認められた場合は献血を見合わせ(延期)し、献血者はバンクのデータベースに登録されます。延期は一時的(風邪やタトゥー取得後)か永久的(HIV陽性)に分かれ、血液供給と献血者の安全を守ります。
血液の安全性
血液バンクは全献血のABO・Rh血液型判定に加え、B型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルス、HIV‑1・2、HTLV、梅毒などの感染症検査を実施します。米国ではウエストナイルウイルスやトリパノソーマ・クルーズ病の検査も一般的です。
検査合格した血液は、成分ごとにラベル付けし、冷蔵または凍結保存され、常に安全で使用可能な状態が保たれます。
研究活動
多くの血液バンクは研究拠点としても機能し、献血された血液の一部を用いて血球や疾患、保存技術の向上を目指した研究が行われています。
近年注目されている臍帯血研究では、出生直後の胎盤・臍帯血から採取した幹細胞を利用し、従来治療困難だった疾患や骨髄移植の代替療法としての可能性が探られています。
