インフルエンザが人々に及ぼす影響とは?
インフルエンザ(通称「フル」)は、ウイルスが原因の感染症で、軽症から重症までさまざまな症状を引き起こします。大半の患者は自然に回復しますが、場合によっては命に関わることもあります。
感染力とリスク層
インフルエンザは飛沫感染が主で、咳やくしゃみで放出された小さな液滴を介して人から人へと広がります。全年齢が感染対象ですが、特に以下の人は合併症が重くなる傾向があります。
- 50歳以上の高齢者
- 妊婦
- 6か月〜5歳未満の乳幼児
- 免疫機能が低下している人
流行規模と季節性
季節性インフルエンザは毎年、人口の5〜25%が罹患し、約20万人が入院、3万6千人が死亡するとされています。死亡者の8割以上は高齢者です。流行は主に晩秋から初春にかけて起こり、冬季にピークを迎えます。
ウイルスのタイプ
インフルエンザウイルスは主にA型とB型に分けられ、各型には複数の亜型が存在します。亜型は季節ごとに変異しやすく、自然免疫が十分に働きにくいため、毎年感染リスクがあります。一般にA型は症状が重くなる傾向がありますが、流行期には両型が同時に流通することもあります。
症状と経過
感染後24〜48時間で急激に症状が出始めます。初期は風邪に似た喉の痛み、頭痛、倦怠感などですが、次第に高熱(39.5℃以上)や寒気、全身の筋肉痛、光過敏、鼻水、乾いた咳が現れます。嘔吐や下痢を伴うこともあります。熱は1週間ほど続くことがあり、咳や疲労感はさらに長引くことがあります。
合併症と重篤化
多くの場合、数日で症状は緩やかに改善しますが、二次感染として肺炎や気管支炎を起こすことがあります。これがインフルエンザによる死亡の主な原因です。稀に免疫反応が過剰になり、心膜炎や脳炎といった重篤な合併症を引き起こすことがあります。
予防と対処法
軽症でも数日間は体調が悪化します。感染予防の基本は手洗いの徹底、マスクやティッシュの使用、使用後の廃棄、表面の消毒です。発熱が24時間以上続く場合は外出を控え、薬を使用しなくても熱が下がったら帰宅してください。ワクチン接種により、感染リスクを最大90%減少させることができます。
警戒すべき症状
意識障害、息切れ、血痰、咳の悪化、呼吸困難、激しい頭痛、胸痛、四肢のしびれや脱力などが見られたら、緊急医療を受ける必要があります。回復したかのように見えても症状が再び悪化した場合は速やかに医師に相談してください。
