幼児向け心肺蘇生(CPR)の手順

緊急時に命を救う心肺蘇生(CPR)は、まず気道(Airway)、呼吸(Breathing)、循環(Circulation)のABCを正しく理解することが重要です。1歳から8歳までの子どもは身体の発達段階から「幼児」とみなされます。以下に、幼児に対するCPRの具体的な手順をわかりやすくまとめました。

1. 状況の確認

  • 肩をやさしく揺すりながら「大丈夫ですか?」と声をかけ、反応があるか確認します。脊髄損傷が疑われる場合は揺すらないでください。

  • 呼吸の有無を目で見て、耳で聞いて、手で感じ取ります。

  • 呼吸がない場合はすぐに誰かに119へ通報させます。単独の場合は、2分間はまずCPRを開始し、その後通報してください。

2. 気道の確保

  • 顎を上げて頭を後方に傾け、気道を開きます(顎挙上法)。

  • 再度呼吸の有無を確認します。

  • 呼吸がない場合は、次の段階で人工呼吸を行います。呼吸が確認できたら、この姿勢を保ち続けます。

3. 人工呼吸(呼気による換気)

  • 鼻をつまみ、口を自分の口で覆い、密閉した状態で2回の息を吹き込みます。幼児の肺は小さいため、胸が軽く上がる程度で十分です。

  • 再度呼吸があるか確認します。

  • 脈拍(循環)を確認します。脈拍がある場合は人工呼吸だけ、脈拍がない場合は胸骨圧迫を含むCPRを続けます。

  • 頭を後方に傾け、鼻をつまみながら、3秒ごとに1回ずつ息を吹き込みます。救助者が到着するか、体力が尽きるまで続けます。

4. 心肺蘇生(胸骨圧迫+人工呼吸)

  • 頸部の喉頭(アダムスリンゴ)の両側にある頸動脈を、指先2本で軽く10秒ほど触れ、脈拍があるか確認します。脈拍がない場合は心停止と判断します。

  • 胸骨の下部、胸骨の胸郭の下端に2本の指先を置き、もう一方の手のかかとをその上に重ねます。

  • 胸骨を約1インチ(2.5cm)下げ、5回圧迫した後に1回人工呼吸を行います。圧迫時に骨が割れるような音がしたら、圧力を少し緩めてください。

  • この「5回圧迫+1回呼吸」のサイクルを20回(約2分)繰り返し、各サイクルは声に出して数えてください。

  • 20サイクルごとに脈拍と意識の有無を再確認します。

  • 嘔吐が見られたら、子どもの頭を横に向け、指2本で口内の嘔吐物や異物を除去してから、CPRを再開します。

救助者が到着するか、体力が尽きるまで、上記の手順を繰り返します。正確な手順は、認定されたCPR/応急手当講習で実際に体験し、習得してください。

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