逆浸透における濃度分極の問題点
世界的な水需要の増加と供給の減少に伴い、既存の水源を逆浸透で処理する技術が注目されています。逆浸透は軟化、消毒、脱塩、無機汚染物質除去など幅広い用途で利用され、膜の性能は溶質をどれだけ除去できるか、すなわち濃度分極(concentration polarization)に左右されます。
逆浸透のモデル
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現在、逆浸透のモデルは大きく3種類に分類されます。
- 不可逆熱力学モデルは、膜が平衡状態に近いと仮定し、現象的関係式でフラックスを記述します。
- 均質膜モデルは、ポリマー膜を非多孔質とみなし、拡散による輸送を前提とします。
- 多孔質モデルは、膜全体にわたる孔を通じて拡散と対流が同時に起こると考えます。
濃度分極
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膜表面を通過できない溶質が蓄積する現象を濃度分極と呼びます。このため、膜の一側は他側に比べて溶質濃度が高くなります。濃度分極は膜と溶質の性質、横流と軸流の流れ場に影響され、逆浸透全体の性能や表面スケール形成の予測に大きく関与します。
モデリング上の課題
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濃度分極があると、モデル設計に必要な膜壁面の溶質濃度算出が難しくなります。膜を横切る濃度勾配が大きくなると、溶質フラックスが増加し、膜の分離特性も変化します。
その他の欠点
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溶解度限界を超えると、濃度分極により溶質が沈殿し、粒子汚染や表面スケールが発生します。また、膜壁面での浸透圧上昇は水通過量を低下させ、給水側に物質が蓄積すると膜表面がさらに閉塞し、汚染と通量低下が相互に増幅されます。
