持続性有機汚染物質(POPs)の影響
長距離輸送の問題
持続性有機汚染物質(POPs)は、風や水によって何千キロメートルも移動し、排出源とは無関係な地域でも汚染を引き起こします。たとえば、北極圏でも高濃度が検出されており、使用や製造が禁止された国でも他国からの流入により濃度が減少しないことがあります。
食物連鎖へのリスク
POPsは生体組織に蓄積しやすく、食物連鎖を通じて濃度が増大します。脂肪組織に蓄えられたPOPsは捕食関係により「生物濃縮」され、食物連鎖の上位に位置する捕食者に深刻な影響を与えます。
生物への健康影響
多数の研究で、POPsは人間や鳥類、哺乳類、魚類に対し、生殖障害、発育遅延、行動異常、神経障害、免疫抑制などを引き起こすことが示されています。特に脂肪が多い魚や野生動物を多く摂取する食生活は、POPsへの曝露リスクが高くなります。
リスク軽減策
2001年に採択された「ストックホルム条約」は、世界各国がPOPsの生産・使用を削減または廃止することを約束した国際的枠組みです。条約は当初12種の化学物質(DDTやPCBなど)を対象とし、現在は新たに確認された有害物質も追加されています。国連環境計画(UNEP)が管理し、持続的な削減と環境保全を目指しています。
