地球温暖化がサバンナに及ぼす影響
地球温暖化は、サバンナの独特な景観を支える気候条件を大きく変える可能性があります。サバンナは乾季と雨季が交互に訪れる草原で、広大な草と点在する高木が特徴です。降雨量の変化は植生だけでなく、そこに依存する動物たちの生存にも直結します。
降雨量の増加
温暖化によりサバンナが受け取る年間降雨量が変化し、乾季が縮小または消失すると、草原が樹木や低木に取って代わられ、サバンナの姿が失われます。安定したサバンナは降雨が少なく、樹木の成長が抑えられ草が優勢です。一方、不安定なサバンナは降雨が多く、乾季が樹木の増加をバランスさせます。乾季には熱帯サバンナで雷が頻繁に落ち、背の高い樹木が自然に倒れます。また、草食動物の放牧も新芽の樹木を抑制します。
熱帯雨林への転換
降雨量が大幅に増加し、樹木が草原を支配すると、サバンナは熱帯雨林へと変貌すると考えられています。草原と樹木のバランスが崩れると、象、キリン、ライオンなど多くの動物の食料供給が脅かされます。これらの動物は新たな生息地を求めざるを得ず、十分な食料が確保できなければ絶滅の危機に直面します。
植物種の絶滅
動物だけでなく、サバンナ特有の植物も温暖化により危機に晒されています。降雨パターンの変動は、特定地域にしか分布しない植物や樹木の生息を脅かします。イギリスのガーディアン紙が2004年に掲載したポール・ブラウン氏の調査によれば、ブラジルのサバンナにのみ自生する約70種の植物が絶滅の危機にあると報告されています。これらの絶滅は大気中の水循環や炭素循環にも直接的な影響を及ぼすと考えられます。
干ばつの拡大
一部のモデルは、温暖化がサバンナの干ばつ期間を長くする可能性を示しています。深刻な干ばつは、降雨増加と同様に植生の減少を招き、食糧不足や動物の生息地喪失を引き起こします。
