有害廃棄物の問題とは?
米国環境保護庁(EPA)によると、米国では毎年4,000万トン以上の有害廃棄物が発生しています。病院や自動車修理工場、写真現像所、ドライクリーニング店などの事業所が地域レベルで、石油精製所、害虫駆除業者、化学メーカー、大規模工場が全国規模で有害廃棄物を排出しています。EPA と州・地方自治体は、これらの廃棄物が適切に処理・処分されるよう協力しています。
歴史
1976 年、EPA は資源保全・回収法(RCRA)という包括的情報システムを構築し、廃棄物データの収集・管理を開始しました。1984 年に改正された危険・固体廃棄物修正法により、廃棄物の発生源や処理・輸送・保管・処分に関する情報が追跡できるようになりました。透明性向上のため、Right To Know ネットワークや 2010 年に開始された EPA の Health and Environmental Research Online(HERO)などの公開プラットフォームが整備されています。
有害廃棄物の種類
EPA は人の健康と環境安全に脅威を与える三つのリストを定義しています。
F リスト(特定されていない廃棄物)
脱脂剤や溶剤などが含まれます。
K リスト(特定産業からの廃棄物)
農薬や化学製造業が生む汚泥・廃水などが対象です。
P リスト(未使用の商業化学製品)
使用されなかった医薬品や農薬がここに分類されます。
また、以下の特性を持つ廃棄物はリストに明記されていなくても有害とみなされます。
- 可燃性(例:溶剤、廃油)
- 腐食性(例:バッテリー酸)
- 反応性(例:リチウム硫黄電池、爆薬)
- 毒性
さらに、ユニバーサル廃棄物(電池、農薬、サーモスタット、蛍光灯など)や、放射性と有害性を併せ持つ混合廃棄物もあります。
汚染リスク
不適切に管理された有害廃棄物は、地下水汚染、大気汚染、土壌汚染など、さまざまな環境リスクを引き起こします。
処理と処分
処理・処分は環境への影響を最小限に抑える責任が伴います。焼却は廃棄物量を減らす一方で灰の処理が必要です。リサイクルやエネルギー回収は、廃棄物を安全に輸送・保管できる形に変える手段でもあります。最終的な処分は、処理済みの有害廃棄物を土地上または地下に永久的に埋設することです。
コンプライアンス問題
EPA 認可施設の監査では、開放容器、3 日超過の保管、ラベル不備、漏洩などの違反が頻繁に指摘されます。違反が確認されると、EPA や州・地方自治体から是正命令、罰金、さらには汚染除去費用の負担が課されます。
