スラリー池とは何か?

スラリー池は、廃棄物を貯蔵するための露天の貯留池です。主に石炭採掘で出るスラッジや、農業で発生する家畜の糞尿を一時的に保管するために利用されます。

農業におけるスラリー池

農業で使用されるスラリー池(別名:糞尿ラグーン)は、コンクリート製の底と壁を持つことが一般的ですが、古い施設は土嚢で作られたものもあります。牛舎の末端に設置された格子に糞尿が流れ込み、幅の広い排水路を通って池に貯められます。農家は必要に応じてスラリータンクで糞尿を搬出し、畑に散布します。法令により、少なくとも90日分の糞尿を保管できる容量が求められます。

石炭スラリー池

米国で処理される石炭の約半数は、濡れたスラリーという副産物を生み出します。このスラリーは、70〜80エーカー規模の大規模な池に集められ、固形分が液体から沈降するよう設計されています。全米で少なくとも700か所以上の石炭スラリー池が存在し、ケンタッキー州、ウェストバージニア州、ペンシルベニア州に集中しています。スラリーには石炭粉塵だけでなく、加工プラントから出る化学物質も含まれます。

農業スラリー池の環境課題

農業用スラリー池の最大の問題は、メタンガスの発生です。糞尿の嫌気性発酵によりメタンが生成され、地球温暖化の原因となります。対策として密閉型ラグーンが導入されることがありますが、建設コストが高く、経営が厳しい農家にとって負担です。近年は、嫌気性消化槽を併設し、メタンを回収して再生可能エネルギーに転換する取り組みが増えています。

石炭スラリー池の環境課題

石炭スラリー池の主な懸念は、周辺水系への汚染リスクです。大雨や洪水により池が堤防を越えて溢れ出す、またはダムが破裂するケースがあります。2000年には、ケンタッキー州の72エーカー規模のスラリー池が崩壊し、地下の鉱山を通じて河川に流出、川の水質と生態系に深刻な被害をもたらしました。その他にも、漏洩や破損が報告されています。

環境衛生 - 関連記事