カーボンクレジット取得の手順と必要書類
カーボンクレジットとは
カーボンクレジット(CER)は、京都議定書に基づく法的排出削減目標を相殺するために取引される証書です。クリーン開発メカニズム(CDM)により、クリーン技術へ転換しエネルギー消費を削減した企業に対し、クレジットが付与されます。これらのクレジットは、先進国の企業が自社の排出削減コストよりも安価に購入することで、排出削減目標を達成できます。
必要な書類・準備物
- プロジェクト識別書(Project Identification Note, PIN)
- プロジェクト設計文書(Project Design Document, PDD)
- 設計運用機関(Designated Operational Entity, DOE)
申請手順
- プロジェクト情報ノートの作成
プロジェクトオーナーの情報、事業内容、資金計画、温室効果ガス(GHG)削減の概算をまとめた「プロジェクト情報ノート」を作成し、さらに詳細な「プロジェクト設計文書(PDD)」を作成します。PDDにはベースライン調査、モニタリング計画、追加性(additionality)の根拠、クレジット期間、年間平均削減量、クレジット総量(予測CER)などを記載します。 - ホスト国政府への提出と承認取得
作成したPINをホスト国政府に提出し、承認(レター・オブ・エンドースメントまたはレター・オブ・ノー・オブジェクション)を取得します。承認が得られたら、PDDとPIN承認のレターを対象国の認定機関に提出し、CDMプロジェクトの承認と「ノー・オブジェクション」レターを取得します。 - 設計運用機関(DOE)の指名と登録申請
CDM執行委員会にプロジェクトを登録するため、DOEを指名します。DOEはステークホルダーの意見、環境影響評価、ベースラインと採用手法、削減効果の質、持続可能な開発の優先度などを検証します。検証が完了すると、DOEは必要書類を執行委員会に提出し、登録料(年間CO2削減量が15,000トン未満の場合は無料)を支払って登録を申請します。 - プロジェクト運用のモニタリング
DOEは定期的に現場を訪問し、PDDで定めたモニタリング計画と実績データを比較・分析します。計画と実績が一致しない場合、登録が取り消される可能性があります。 - 再検証とクレジット交付
CDM執行委員会は別のDOEに再検証を委託し、データとモニタリング計画の正当性を確認します。必要に応じて現場でインタビューを行い、プロジェクトの信頼性を評価します。問題がなければ、DOEは検証報告書と共にクレジット交付の申請を行い、プロジェクトオーナーにカーボンクレジットが付与されます。
