水素ガスのメリットとデメリット
水素の利用方法
水素は燃料として、燃料電池と内燃エンジンの2つの方式で利用されます。燃料電池はバッテリーのように働き、空気中の酸素と水素が反応して電気を生成し、車両を駆動します。内燃エンジンはガソリン車と同様に、エンジン内で水素を燃焼させてエネルギーを得ます。
燃料電池の利点
燃料電池の最大のメリットは環境への負荷が極めて低いことです。二酸化炭素や窒素酸化物といった温室効果ガスを排出せず、排煙がほとんどありません。また、従来の内燃エンジンに比べてエネルギー変換効率が高く、走行時の騒音も低減できます。
燃料電池の課題
- コストが高く、量産化が進んでいない。
- エネルギー密度が低く、航続距離がガソリン車やハイブリッド車に比べて短い。例として、ホンダClarityの航続距離は約570km(約354マイル)で、同クラスのハイブリッド車は約1,050km(約650マイル)に達します。
- 販売価格が数千万円規模になることが予想され、一般家庭が手に入れやすい価格帯ではありません。
内燃エンジンの利点
水素内燃エンジンは既存のエンジン技術をベースにしているため、設計・製造が比較的容易で、燃料電池よりも低コストで実装できます。また、ガソリンエンジンに比べて排出ガスが少なく、スモッグや大気汚染の抑制に寄与します。マツダRX-8のように、水素とガソリンを切り替えて使用できるハイブリッド構成も検討されています。
内燃エンジンの課題
- 燃料電池に比べてエネルギー変換効率が劣り、走行性能が劣る。
- ガソリンと併用するため、窒素酸化物(NOx)は完全に排除できず、一定量は排出される。
- 水素の製造過程で化石燃料を使用することが多く、全体としてのCO₂排出削減効果が限定的になる。
