ヘリウムガスの危険性とは?
窒息
ヘリウムを吸入すると、血液や肺にある酸素がヘリウムに置き換わります。酸素が不足すると窒息につながります。繰り返し大量に吸うとめまいや失神が起こり、酸素が補給されなければ意識が戻りますが、長時間大量に吸入し続けると脳細胞が死滅し、致命的な窒息になることがあります。過剰吸入による死亡例も報告されています。
転倒
酸素欠乏で失神した場合、転倒による怪我が多く報告されています。ヘリウムで声を変えて遊ぶ際は、意識が朦朧したり失神しそうになったらすぐに床に寝かせるなど、怪我を防ぐ配慮が必要です。
肺出血・破裂
ヘリウムは高圧タンクに保存されています。タンクから直接吸入すると、肺に急激な圧力がかかり、肺破裂や肺血管の出血を引き起こす恐れがあります。これは生命に関わる緊急事態であり、速やかな医療処置が必要です。
注意点
少量のヘリウムを吸入するだけなら長期的な健康被害はほとんどありませんが、過度の使用や高濃度の吸入は危険です。実際、医師は酸素とヘリウムを混合した「ヘリオックス」を慢性閉塞性肺疾患の治療に使用します。ヘリウムの軽さで空気抵抗が減り、酸素が肺の閉塞部位を通りやすくなるためです。この治療でも患者は肺や血液ガスを厳密にモニタリングし、ヘリウム過剰吸入を防いでいます。
