油流出清掃の基本
BPのメキシコ湾マコンド油田流出事故など、油流出は環境・動植物・人間の健康に深刻な危険をもたらします。そのため、迅速かつ適切な清掃が不可欠です。主な清掃方法は、現場燃焼、遮蔽・回収、分散剤使用、ゲル化剤、バイオレメディエーション(生物分解)です。使用する手法は、流出の種類・規模・場所に応じて選択されます。
燃焼
- 新たに流出した油は表面に浮いたまま燃焼させることができますが、揮発性の高い成分が蒸発すると燃焼は不可能になります。デラウェア大学によれば、最も燃えやすい成分は有害物質を多く含んでおり、蒸発により一部が除去されます。
遮蔽(コンテインメント)
- 遮蔽は流出エリアを区切り、油の拡散を防ぎ、回収する作業です。長いプラスチック製ブームを油の周囲に円形に設置し、油が表面に浮く性質を利用して拡散を防止します。その後、スキマーや真空吸引装置、吸着材で油を回収します。スキマーボートは表面の油をすくい上げ、真空トラックは水面や砂上の油を吸い取ります。吸着材は油を主に吸収する大型スポンジのような役割を果たします。
分散剤
- 化学分散剤は油を微小な滴に分解し、表面に油膜ができるのを防ぎます。油が水中に拡散することで自然分解が促進され、波が高い海域など他の手法が困難な状況でも有効です。
ゲル化剤
- ゲル化剤は油と反応してゲル状に固め、容易に回収できる形に変えます。作業員は固まったゲルを集めて処理します。
バイオレメディエーション(生物分解)
- 微生物や栄養剤を投与し、油の自然分解を加速させる方法です。微生物が油分子を分解するか、栄養分を与えて土着微生物の増殖を促します。効果が現れるまでに数年かかることがあります。
