低体温症

油が水面に浮かぶと、海鳥やアザラシの体表に粘性の油膜が付着します。時間とともに油は風化しさらに粘着性が増し、保温や防水機能が損なわれます。特に、毛が柔らかい子アザラシ(ラヌゴ)や海鳥は、羽毛や毛皮の断熱性が失われ、低体温に陥りやすくなります。

摂食障害

油で汚染された環境では、海洋哺乳類は食料を摂取できず体重が急激に減少します。海鳥は油の味が嫌いで水を飲めず、潜水や泳ぎも制限され、脱水と飢餓に陥ります。ジュゴンは口周りの感覚毛が油で覆われ、摂食が困難になります。また、油に覆われたアザラシの親子は嗅覚が遮断され、母親が子を認識できずに放棄し、子が餓死するケースも報告されています。

溺死

油が体表に付着すると、子アザラシのヒレが油でくっつき動きが制限され、溺死の危険が高まります。鳥類も油で濡れた羽毛は重くなり、空気を十分に閉じ込められず浮力が低下し、溺れるリスクが増大します。

毒性影響

油は海洋動物の目や皮膚、鼻腔に刺激を与え、結膜炎や潰瘍、失明を引き起こします。また、赤血球が損傷し皮膚炎を起こすこともあります。油汚染食物(甲殻類、貝類、藻類、魚類)を摂取すると免疫機能が低下し、細菌や真菌感染症にかかりやすくなります。さらに、油は生殖にも影響し、卵の産卵数が減少したり、卵殻が薄くなるなどの変化が報告されています。