ヨウ素-131の特性と医療利用

定義

ヨウ素-131は、ウランなどの放射性物質が核分裂する際に生成されるヨウ素の同位体(不安定な形)です。核内の粒子数が不均衡であるため、放射線を放出し続け、最終的に安定した形に変わります。

性質

半減期は約8日で、8日ごとに放射能が半分に減少します。約80日後には元の量の1%以下となり、実質的に安全とみなされます。ヨウ素-131は通常のヨウ素と同様に体内に速やかに吸収され、甲状腺がホルモン合成に利用します。

健康リスク

甲状腺はすべての形態のヨウ素を積極的に取り込むため、ヨウ素-131は特に子どもにとって危険です。大量に取り込まれると放射線被曝が集中し、甲状腺がんなどの長期的な健康問題を引き起こす可能性があります。

医療利用

適切な量で使用すれば、ヨウ素-131は重要な医療目的に役立ちます。過剰甲状腺機能症(バセドウ病)の治療では、甲状腺細胞を破壊し、ホルモン産生を抑制します。その後は甲状腺ホルモン剤の服用が必要です。また、診断用としても利用され、放射線を放出する特性を利用した画像診断で、体内のヨウ素の分布や甲状腺の機能を可視化できます。微量使用であれば、ほとんど無害です。

緊急時の防護

原子力事故などで大量のヨウ素-131が大気中に放出されると、食料や水、空気を通じて体内に取り込まれます。これを防ぐために、無害な安定ヨウ素(ヨウ素錠)を事前に服用すると、甲状腺が放射性ヨウ素を吸収しにくくなります。

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