レトロウイルス感染手順
レトロウイルスはRNAゲノムを持ち、カプシドと脂質エンベロープで包まれています。ウイルス表面のポリペプチド鎖は宿主細胞膜上の受容体と結合し、感染を開始します。ほとんどの細胞は遺伝情報をDNAで保持していますが、レトロウイルスはRNAを持ち、逆転写酵素(リバーストランスクリプターゼ)を搭載して宿主DNAに組み込むことができます。研究室では、これらのウイルスを意図的にDNA細胞に感染させるための標準プロトコルが確立されています。
実験室の準備
- 必要な機器: ピペット補助装置、ピペットマニュ、組織培養フード、37°Cおよび32°Cインキュベーター、エッペンドルフ遠心機。
- 必要な消耗品: 組織培養プレート、使い捨てペストリーパイペット、適格なレトロウイルス上清、フィルタ滅菌済みポリブレン、フィルタ滅菌済みプロタミン硫酸塩。
細胞の準備
- 感染前に標的細胞を培養プレートに分割し、5% CO₂、37°Cインキュベーターで一晩培養します。目的は細胞が約50%のコンフルエンスになることです。
- スタンフォード大学ノーラン研究室では、実験結果の最適化のために、まずNIH 3T3細胞で感染を開始することが推奨されています。
細胞への感染
- 培養が完了したら、細胞の健康状態とコンフルエンスを確認します。
- 組織培養フード内で培養液を吸引し、ウイルス上清を細胞に添加します。プレートを優しく前後に揺すり、上清を均一に広げます。
- エッペンドルフ遠心機で2,500 rpm、30°Cで90分間スピンインオクテーションを行います。
- その後、32°Cインキュベーターで1〜2日間培養し、ウイルスを除去した細胞を再度インキュベーターに戻します。感染後3〜7日で解析を行います。
