幹細胞株の定義
同定
幹細胞株は、単一の細胞を体外で培養することから始まります。特別な培地と酸素・二酸化炭素の混合気を供給し、細胞が体内環境に近い条件で増殖できるようにします。このプロセスにより、幹細胞は細胞系列へと成長します。使用される細胞は胚性幹細胞と成人幹細胞の二種で、それぞれが病気や疾患の研究・治療に役立つ特徴を持っています。
幹細胞
幹細胞は体内のすべての細胞の設計図となる特別な細胞です。分化能力により、さまざまな細胞種へと変化します。胚性幹細胞は多能性(pluripotent)で、ほぼすべての組織や臓器に分化可能です。一方、成人幹細胞は多能性は低く、限られた種類の細胞にしか分化できません(multipotent)。しかし、どちらも無期限に増殖できる点は共通しています。
幹細胞の供給源
幹細胞株は体内のさまざまな部位から得られます。胚性幹細胞は受精卵が分割して胚盤胞になる過程で、胚盤胞内部の細胞群から取得します。成人幹細胞は血液、骨髄、臍帯血、羊水など胎児由来の組織から培養できます。
多能性幹細胞(iPS細胞)
多能性幹細胞は、成人幹細胞を遺伝子レベルで再プログラムし、胚性幹細胞と同等の分化能を持たせたものです。誘導多能性幹細胞(iPS細胞)は、成人幹細胞のDNA構造を改変することで作製されます。まだ研究段階であり、臨床応用には課題が残っています。
幹細胞の利用
幹細胞研究は、組織機能のメカニズム解明や疾患モデルの構築に貢献します。その知見は、がん、パーキンソン病、糖尿病などの治療に応用され、損傷組織の再生を目指します。現在実用化されている例として、血液疾患に対する骨髄移植があります。血液幹細胞を用いて患者の血液系を回復させる治療法です。
